お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する
「……へ?」



ん⁉

遊園地⁉ なんで遊園地⁉



「実は、さっき柴さんから遊園地のチケットもらってさ。”ずっとポケットに入っていたの忘れてました”なんて、いきなり渡してくるんだよ。ビックリだよね」

「期限……明日まで、ですね」

「ね。もったいないし、せっかくだから行こうよ!」

「えぇ、で、でも!」



私の中のハテナが湧きまくって脳内がパンパンになってきた時。

「はいお母さんに連絡~」と守人さんに催促され、あれよあれよという間に。私の手は、お母さんへ電話をかけていた。


そして、



「お世話になっております、一葉です。さきほど偶然に冬音さんと会いまして、」と、守人さんがお母さんと”普通に”話している。

しかも「冬音さんの気晴らしをかねて遊園地に、はい。遅くならないようしますので」なんて事まで。



え……、本当に行くの⁉

< 276 / 398 >

この作品をシェア

pagetop