お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する
ピッ
渦巻くハテナを抱えた私に、守人さんはニコリとした。
そして、
「じゃあ、行こっか。遊園地!」
と、満開の笑みで、握った私の腕を、やや強引に引っ張ったのだった。
◇
そんなこんなで。
電車で三十分ほど揺られ、私たちは遊園地に来た。
「わ~遊園地なんて久しぶりだよ!」
「わ、私もです……っ」
「じゃあ入ろっか!」
「わ、わゎ!」
隣に守人さんがいる現実が信じられなくて、電車の中で「これは夢?」って何度も頬をつねったけど……どうやら夢ではなかったみたい。