お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する
「今日の冬音ちゃんの任務は、楽しむことです。なので思いっきり笑って、おもいっきりはしゃぐこと!」
「!」
「分かりましたか?」
私と視線を合わせるため、膝を曲げたまま。ピッと敬礼する守人さん。
そんな事を言われたら、私も体の内側からウズウズしてきちゃって……
「じゃ、じゃあ……思いっきり、はしゃいでも……いいですか?」
「うん、もちろん!」
「りょ、了解です……っ」
「もちろん」と言った時の守人さんの笑顔が、本当に嬉しそうだったから。ついつい私も、ピッと敬礼をし返しちゃったりして。
そして少しだけ素直な自分をさらけ出すと、不思議なもので。芋づる式に、ズルズルと「騒ぎたい欲求」が湧いてきた。
よし――守人さんの言う通り、今日は思いっきり楽しんじゃえ!