お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する
二人で、一緒に





守人さんが、連くんを連れてがれきから戻って来た時。

周りから、歓声が上がった。



「連、連!!」



連くんのママは、連くんを見つけて、規制線を飛び越え、すぐにそばへ寄った。



「外傷は見られませんが、意識がないです」
「了解」



守人さんと救急隊員が手短に話し終えた時。

連くんママが、連くんの手を握る。



「連……!」



すると、その時だった。



「ん、ママ……?」



今まで目を覚まさなかった連くんが、ゆっくりと目を開けたのだ。

これには、連くんママも、周りにいる守人さん達も驚いた。意識障害がないことを簡単な問診で確認した後、念のため病院へ緊急搬送される。


その姿を確認した守人さん「良かった」と零した後。次は勇運くんを助けるために、再びがれきへと振り返る。


だけど――

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