お巡りさんな彼と、その弟は、彼女を(密かに)溺愛する

「見つかるのはいつも三つの葉っぱで、一つ足りなくて。四つ葉のクローバーは、きっとないんだって。見つけられなかった時は、そうやって諦めてた。

だけど、私……

今、やっと見つけた気がする」

「……どこにも生えてないけど?」

「ふふ、そうじゃなくて」



お父さんのお墓を見る私。その視線を、追う勇運くん。



「私の苗字、”三”石の3。
勇運くんの苗字、”一”葉の1。

ほら、合わせたら――

ちゃんと4になるでしょ?」

「!」

「だからね、勇運くん」



私たちって、出会うべくして出会ったんだよ。

そして出会ったら最後、幸せになる運命だったんだよ。


私たちは一緒にいることで、幸運の四つ葉になれるのだから――

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