小説
端的に言えば、三秋凛と佐野冬樹のいじめっ子殺害計画は成功で幕を閉じた。
1人目屋上からの飛び降り自殺に見せかけて殺害。2人目は帰宅中を狙い行方不明に、後日学校裏の河川敷でバラバラになったところを発見。もちろん第一発見者は三秋凛だ。
3人目は餓死。2週間以上行方不明になり警察が捜査したところ酒樽の中で発見された。上には樽の上には幾つもの重石が置いてあり自力に中から開けるのは不可能な状態。
そして3人目が発見された場所は桜井真子の部屋からだった。
犯人とされた桜井真子は今も行方不明者とされているらしい。
これでいじめが無くなり平和になった学校である日の放課後、三秋凛が佐野冬樹を呼び出し、告白。2人は晴れてお付き合いをする事になりました。めでたし、めでたし。
「これで伝わった?
「…あんまり。
一瞬イラッとしてしまったが確かに少女の年で愛だの恋だの、そんな物理解でき無くても仕方がないのかもしれない。
何歳か知らないけど、年齢ってあるのかな?
「続きは?
「休憩。読むの疲れたからね。
「ふーん。じゃあ次はこっちにしよっか。
そう言った少女は傘を畳んで椅子から立ち上がる。
やっと顔が見えると思い右の壁に目を向けたとき、私には少女が泣いている様に見えた。

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