一つの夜が紡ぐ運命の恋物語を、あなたと
キスをしたのは初めてだ。
そっと触れた唇は、想像していたより柔らかく、熱く、ほろ苦いと思った。きっとビールの味なのだろうけど、それが嫌ではなかった。まるで今の自分の心情を表しているようだったから。
最初は軽く重なっていただけの唇は、何度も啄まれ、喰まれているうちに深みを増す。翻弄されたまま抱き寄せられ、縋るように大智の腕を握った。
(温かいな……)
広い胸の中に閉じ込められたままの由依はそんなことを考える。体温だけじゃなくて、大智の人柄がそうなのだと思う。身も心も、溶かされてしまいそうだった。
大智は唇を離すと、額をくっつけたまま艶めかしい吐息を漏らした。こんな至近距離では恥ずかしくて目を開けられない。いったい今、大智はどんな表情をしているのだろうか。
「……このままじゃ歯止めが効かなくなりそうだから……。先にシャワー浴びてきてくれる?」
大智は額から離れると、そこに唇を落とす。余裕があるようで、そこから漏れる息は火傷しそうなほど熱く感じた。
そっと触れた唇は、想像していたより柔らかく、熱く、ほろ苦いと思った。きっとビールの味なのだろうけど、それが嫌ではなかった。まるで今の自分の心情を表しているようだったから。
最初は軽く重なっていただけの唇は、何度も啄まれ、喰まれているうちに深みを増す。翻弄されたまま抱き寄せられ、縋るように大智の腕を握った。
(温かいな……)
広い胸の中に閉じ込められたままの由依はそんなことを考える。体温だけじゃなくて、大智の人柄がそうなのだと思う。身も心も、溶かされてしまいそうだった。
大智は唇を離すと、額をくっつけたまま艶めかしい吐息を漏らした。こんな至近距離では恥ずかしくて目を開けられない。いったい今、大智はどんな表情をしているのだろうか。
「……このままじゃ歯止めが効かなくなりそうだから……。先にシャワー浴びてきてくれる?」
大智は額から離れると、そこに唇を落とす。余裕があるようで、そこから漏れる息は火傷しそうなほど熱く感じた。