新そよ風に乗って 〜慕情 vol.1〜
先ほどより、ギュッと高橋さんが私を抱きしめる腕に力を込めた。
そして、私の後頭部を優しく撫でてくれている。
「出来ることならば、俺だってお前にはいつも俺の目の届く所にいて欲しい」
エッ……。
「フッ……。 俺も言ってることが矛盾してるな。 でも、今言ったことだけは分かって欲しい。そうしなければ、俺はお前を俺の手で他に出さなければならなくなる。 そんな思いだけはしたくない」
何度も、何度も、高橋さんの胸の中で頷いた。
「でも……」
「何だ?」
高橋さんの声が胸から響いて聞こえるのが、心地よく感じられる。
「IDカードを感知させて、会社を出たら……そうしたら、その……甘えてもいいんですよね?」
あっ! しまった。
とんでもないことを聞いてしまったと、直ぐに後悔した。
「フッ……」
高橋さんが、静かに私を離した。
「今、これまぁさぁにぃ、甘えてるんじゃないのかよ?」
うっ。
思いっきり悪戯っぽく笑いながら、顔を覗き込まれてしまった。
「そ、そうですか?」
「ああ。 故に、甘え賃でも貰っとくかな」
甘え賃?
「えっ? アンッ……ンンッ……」
私の頬を、高橋さんが両手で包み込みながらいきなりキスをすると、右耳元に唇を寄せて囁いた
「プライベートタイムの俺は、お前にやるよ。 なるべくな」
嘘……。
「だから、が・ん・ば・れ」
どうしよう……。
嬉しすぎて、涙が出てきちゃう。
そして、私の後頭部を優しく撫でてくれている。
「出来ることならば、俺だってお前にはいつも俺の目の届く所にいて欲しい」
エッ……。
「フッ……。 俺も言ってることが矛盾してるな。 でも、今言ったことだけは分かって欲しい。そうしなければ、俺はお前を俺の手で他に出さなければならなくなる。 そんな思いだけはしたくない」
何度も、何度も、高橋さんの胸の中で頷いた。
「でも……」
「何だ?」
高橋さんの声が胸から響いて聞こえるのが、心地よく感じられる。
「IDカードを感知させて、会社を出たら……そうしたら、その……甘えてもいいんですよね?」
あっ! しまった。
とんでもないことを聞いてしまったと、直ぐに後悔した。
「フッ……」
高橋さんが、静かに私を離した。
「今、これまぁさぁにぃ、甘えてるんじゃないのかよ?」
うっ。
思いっきり悪戯っぽく笑いながら、顔を覗き込まれてしまった。
「そ、そうですか?」
「ああ。 故に、甘え賃でも貰っとくかな」
甘え賃?
「えっ? アンッ……ンンッ……」
私の頬を、高橋さんが両手で包み込みながらいきなりキスをすると、右耳元に唇を寄せて囁いた
「プライベートタイムの俺は、お前にやるよ。 なるべくな」
嘘……。
「だから、が・ん・ば・れ」
どうしよう……。
嬉しすぎて、涙が出てきちゃう。