新そよ風に乗って 〜慕情 vol.1〜
高橋さん?
高橋さんが、 まゆみを呼び止めた。
「何でしょ?」
まゆみは、 ドアの方を向いたまま返事をした。
「この前は、 突然電話でお願いして悪かった」
な、 何?
この前って……。
すると、 まゆみはクルッと振り返った。
「別に……。 陽子があんなになるまで酔ってしまった原因が、 お陰でわかりましたから」
まゆみ……。
そのまま、 まゆみは病室から出て行ってしまった。
高橋さんに、 謝らなきゃ。
「ごめんなさい……。 まゆみが、 また酷い事を言ってしまって……」
明良さんの言っていた事が、 今頃になって蘇ってきた。
悩んでいるって。 ショックで堪えているって。
「いや、 本当の事だからいいんだ」
「高橋さん……」
そのまま、 暫く沈黙が続いてしまった。
そして、 殆ど話す事もなく高橋さんは立ち上がり、 帰ろうとしていた。
「また、 明日来るな」
「高橋さん。 もう、 本当に大丈夫ですから。 せっかくのお休みなんですし……ゆっくりされて下さい」
そんな社交辞令の会話を交わしながら、 気まずいまま別れた翌日。 やっぱり高橋さんは、 お見舞いに来てくれた。
昨日の今日で、 何となくぎこちない。 会話もあまりなくて……何だか申し訳なくなってしまう。 それでも傍にいてくれる高橋さんの姿を見て、 安心している自分がいた。
高橋さんが、 まゆみを呼び止めた。
「何でしょ?」
まゆみは、 ドアの方を向いたまま返事をした。
「この前は、 突然電話でお願いして悪かった」
な、 何?
この前って……。
すると、 まゆみはクルッと振り返った。
「別に……。 陽子があんなになるまで酔ってしまった原因が、 お陰でわかりましたから」
まゆみ……。
そのまま、 まゆみは病室から出て行ってしまった。
高橋さんに、 謝らなきゃ。
「ごめんなさい……。 まゆみが、 また酷い事を言ってしまって……」
明良さんの言っていた事が、 今頃になって蘇ってきた。
悩んでいるって。 ショックで堪えているって。
「いや、 本当の事だからいいんだ」
「高橋さん……」
そのまま、 暫く沈黙が続いてしまった。
そして、 殆ど話す事もなく高橋さんは立ち上がり、 帰ろうとしていた。
「また、 明日来るな」
「高橋さん。 もう、 本当に大丈夫ですから。 せっかくのお休みなんですし……ゆっくりされて下さい」
そんな社交辞令の会話を交わしながら、 気まずいまま別れた翌日。 やっぱり高橋さんは、 お見舞いに来てくれた。
昨日の今日で、 何となくぎこちない。 会話もあまりなくて……何だか申し訳なくなってしまう。 それでも傍にいてくれる高橋さんの姿を見て、 安心している自分がいた。