新そよ風に乗って 〜慕情 vol.1〜
休み明けというのは、どうもエンジンが掛からないというか、気怠さを引きずりながらの出社になってしまう。
でも、高橋さんに会えると思うと、事務所が近づくにつれて自然とテンションが上がった。
会計の席に近づき、いつものように中原さんの姿が見えた。
そして、その奥に……高橋、此処に居ます! オーラが出ている……はず。
エッ……。
オーラを出しまくりながら、爽やかに 『 おはよう 』 と、言ってくれるはずの高橋さんの姿が、そこになかった。
「おはようございます……」
「おはよう」
中原さんが顔を上げて、にっこり笑ってくれた。
でも、違うの。
中原さんには悪いけど……高橋さん……何処?
「中原さん。 高橋さん。 立ち寄りですか?」
席に着いてバッグをしまいながら、中原さんに尋ねた。
「えっ? あっ……いや……矢島さん。 聞いてなかった?」
「何を……ですか?」
焦ったような口ぶりで、中原さんに聞かれた。
「高橋さん。 今週は、休みだよ」
「えっ? 休みって……ハッ……ゴホ……ゴホッ……」
思いも寄らない中原さんの言葉に、突然のことで思いっきり息を吐くところでリズムを崩して吸ってしまったために咽せてしまった。
「ど、どういうことですか? 何故……私……聞いてない」
「矢島さん。 落ち着いて」
高橋さんが休むことを怒っているとか、そんなことではなかった。
何で、言ってくれなかったんだろう。
休みの前とか、電話とか、せめてメールでも構わなかったのに……。
「俺も、木曜日の帰りがけに言われたんだけど、連休明けの週はオーバーホールするからよろしくなって。 でもカレンダー上、15日と20日の前倒しの18日も絡んでるからどうしたらいいのか聞いたんだ。 そうしたら、偶には2人でやってみろと言われて……だから、てっきり矢島さんも知ってるもんだと思ってた」
中原さんの顔を見ながら、力なく首を横に振った。
「高橋さん。 ここのところ、何だか酷く疲れてた感じはしてたんだけど……矢島さんに、言ってなかったんだ」
そんな……そんな大事なことを、何で私に言ってくれなかったんだろう。
オーバーホールって?
気分転換に、何処か旅行にでも行ったの?
だから、連休中も連絡くれなかったの?
だったら、遠慮しないで電話すれば良かった。
そうしたら、何かが分かっていたのかもしれない。
でも、高橋さんに会えると思うと、事務所が近づくにつれて自然とテンションが上がった。
会計の席に近づき、いつものように中原さんの姿が見えた。
そして、その奥に……高橋、此処に居ます! オーラが出ている……はず。
エッ……。
オーラを出しまくりながら、爽やかに 『 おはよう 』 と、言ってくれるはずの高橋さんの姿が、そこになかった。
「おはようございます……」
「おはよう」
中原さんが顔を上げて、にっこり笑ってくれた。
でも、違うの。
中原さんには悪いけど……高橋さん……何処?
「中原さん。 高橋さん。 立ち寄りですか?」
席に着いてバッグをしまいながら、中原さんに尋ねた。
「えっ? あっ……いや……矢島さん。 聞いてなかった?」
「何を……ですか?」
焦ったような口ぶりで、中原さんに聞かれた。
「高橋さん。 今週は、休みだよ」
「えっ? 休みって……ハッ……ゴホ……ゴホッ……」
思いも寄らない中原さんの言葉に、突然のことで思いっきり息を吐くところでリズムを崩して吸ってしまったために咽せてしまった。
「ど、どういうことですか? 何故……私……聞いてない」
「矢島さん。 落ち着いて」
高橋さんが休むことを怒っているとか、そんなことではなかった。
何で、言ってくれなかったんだろう。
休みの前とか、電話とか、せめてメールでも構わなかったのに……。
「俺も、木曜日の帰りがけに言われたんだけど、連休明けの週はオーバーホールするからよろしくなって。 でもカレンダー上、15日と20日の前倒しの18日も絡んでるからどうしたらいいのか聞いたんだ。 そうしたら、偶には2人でやってみろと言われて……だから、てっきり矢島さんも知ってるもんだと思ってた」
中原さんの顔を見ながら、力なく首を横に振った。
「高橋さん。 ここのところ、何だか酷く疲れてた感じはしてたんだけど……矢島さんに、言ってなかったんだ」
そんな……そんな大事なことを、何で私に言ってくれなかったんだろう。
オーバーホールって?
気分転換に、何処か旅行にでも行ったの?
だから、連休中も連絡くれなかったの?
だったら、遠慮しないで電話すれば良かった。
そうしたら、何かが分かっていたのかもしれない。