五年の想いを抱えて
今の時間は慎也と晴葵が調理役だ。

2人そろって料理ができるのだから、少しばかり腹立たしい。

「はいよ」

「ありがとう」

慎也が焼いたパンケーキをさっきのお客さんのもとへ持って行く。

「お待たせいたしました。パンケーキでございます。それではごゆっくりお過ごしください」

「あ、あのさ君」

引き上げようとしたところをとめられた。

「君、可愛いね。LINE教えてよ」

「いや、そういうことはできないので」
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