2色のハチマキに想いを、
【05.】先輩は、ヒーロー
あれ..................っ?
高木くんの後ろを付いて行くと。
頭の悪い私でも分かる状況。
「......こっち、実行委員会の教室じゃないよ?」
ピタッと立ち止まって、声をかけると。
「あー、いや嘘だから。
高田ってさ、俺のこと好きでしょ?
だから、気持ちに応えてやろーと思って」
振り返ってそう言うと、
高木くんに、身体ごと壁に押し付けられた。
「っ、たっ、高木くん、ちがっ、私違うっ‼︎」
両腕を掴まれて、
押さえつけられてる状態だけど............
高木くんのことは、
良いクラスメイトだとは思う。
だけど、それ以上でもそれ以下でもない。
だって、
私の〝恋しちゃった人〟は...............