2色のハチマキに想いを、
そして、取り残されたのは。
私と、篠倉珠里先輩と、杉崎先輩。
「...............で、瑛士は?」
いつもより低い声色のまま、
杉崎先輩に声をかける、篠倉先輩。
「んー、あ!俺は真由と約束あるから!」
そう言って、走って行こうとした杉崎先輩。
だけど........................
〝真由〟って名前が良く知ってる名前だから。
「あのっ、古泉真由、ですか?」
もしかしたら...............?
そんな意味も込めて尋ねると。
「うん。そー、真由は俺の彼女。
高田さんは、真由の幼なじみって聞いてるよ」
そう言って、
私の頭に軽くポンッと手を置いてから。
杉崎先輩まで、
どこかへ行ってしまった.....................