2色のハチマキに想いを、
【02.】優しい先輩
〝体育祭実行委員〟が決まった翌日。
今日は、さっそく集まりがある日。
ドキドキ、ワクワクと。
高鳴る胸のなか、放課後を迎えた。
「ねぇ、美弥。今からでも変わろうか?」
私の隣の席から、
心配そうに声をかけてきたのは..................
去年の体育祭で、
──────〝彼氏〟が出来た幼なじみ。
古泉真由だ。
「えぇ!なんでぇ!?
だって、真由だってやったじゃん〝去年〟!」
心配する真由をよそに、
私は、〝去年〟を強調して伝えると。
「いや、それとこれとは別だしっ!
美弥は不器用じゃん!極度の!!」
そう、声を荒げる真由。