別居恋愛 ~もう一度恋からはじめよう~
「はは。正解だよ。瞳のことが愛しくてたまんない。お前の全部を取り込んでしまいたいくらいに焦がれてるから」
「ふふ。嬉しい。私も拓海のこと大好き。ずっとくっついてたいくらい」
「まったく。かわいいことばっか言う口はこれか?」

 拓海は瞳の口を塞ぐように長めに口づけた。

「かわいいこと言ったら、チューするって言っただろ?」
「ふふふ。うん」
「あー、もう、なんでこんなにかわいいかな。チューだけじゃ済まなくなるだろ?」
「いいよ? 拓海に触れられるの好きだから」

 その台詞で拓海はまた昂ってしまった。

「……もう勘弁してくれ」
「あー、拓海?」
「言うな。お前がかわいすぎるからだぞ。はあ、気にしなくていいから」
「本当にいいよ? もう一回する?」
「だから今は本当に勘弁して……久しぶりで瞳の体に負担かかってると思うから、今日はもうしない……週末にまた応えてくれたら嬉しい」
「うん。いいよ」

 瞳はにこにことしながらあっさりと承諾した。拓海一人が翻弄されている。
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