別居恋愛 ~もう一度恋からはじめよう~

4. もう一度誓いたい Side瞳

「瞳。すごくきれいだ」

 瞳は今、ウェディングドレスに身を包み、タキシード姿の拓海の前に立っていた。

 二人がそんな装いをすることになったのは、あの騒動があってすぐの頃に、こんなやり取りがあったからだ。


『瞳。もう一度結婚式挙げないか? 二人きりで』
『二人で結婚式……』
『前は教会式で神様に誓っただろ? でも、今度はお互いに誓い合いたい。二人だけの簡素なものでいいから。どうかな?』
『……嬉しい。すごく嬉しい。私も拓海に誓いたい』
『よかった。じゃあ、いいところ一緒に探そう』


 二人は七周年の結婚記念日をその日と定め、二人のイメージに近い挙式ができる式場を探した。今回は誰もゲストを呼ばずに二人だけで挙げるから、式場は小さくて構わない。それよりもできるだけ二人の要望を汲み取ってくれそうなところを選んだ。

 そうして二人が選んだ式場では、挙式と簡単な写真撮影がセットになったプランを依頼し、式の内容については事前にしっかりと打ち合わせしてから、式当日の今日を迎えた。
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