別居恋愛 ～もう一度恋からはじめよう～

　昼食を終え、片づけも済ませて休んでいると、聖が今度は三人でゲームしようと誘ってきた。瞳ではまったく相手にならないのだが、たまには三人でやるのも悪くはないだろう。

　瞳も拓海の隣に座ってコントローラを握ると、二人と一緒に対戦レースゲームをはじめた。けれど、瞳は何度やっても勝てない。やはりゲームは苦手だ。瞳がそうやってどんくさいプレイをしている一方、聖と拓海は勝った負けたのいい勝負をしている。これでは瞳がいる意味はまったくない。

　けれど、突然聖が、次に負けた人は罰ゲームだなんて言いだして、それはただ瞳に罰ゲームを振りたかっただけなんじゃなかろうかと思ってしまう。どう考えたって瞳が負けるに決まっている。負けるのをわかっていてその勝負に乗るのも癪ではあるが、どうせデコピンとかそんなものだろうし、わざわざ盛り下げる必要もないだろうと瞳は何も言わずにそのままゲームに参加した。そして、案の定瞳がビリになり、一番でゴールした聖は楽しそうに罰ゲームを考えていた。