別居恋愛 ~もう一度恋からはじめよう~
「拓海。布団そっちに敷いといたよ」
夕食を終え、拓海が風呂から上がると、瞳にリビング横の和室に敷かれた布団を見せられた。
「ありがとう。あれ、瞳は? どこで寝てんの?」
これまで、この家に二人で泊まりに来たときには、いつもリビング横の和室に二組の布団が敷かれていて、瞳と二人で寝ていたのだ。だから、拓海は今回もそうするものだと思っていたのだが、和室には一組の布団しか敷かれていなかった。
「私は自分の部屋で寝てるよ」
「あー、自分のベッドがあんのか」
「いや、ベッドはもう処分してるからないよ。自分の部屋に布団敷いてる」
「そうなんだ。ベッドないならそんな狭くないよな? もう一組布団敷けない?」
「え? もう一組?」
「そこの布団も瞳の部屋に敷けない?」
「え、そこの布団って……一緒に寝るの?」
拓海としては二人で一緒の部屋で寝るのが当たり前だと思っていた。いつも一緒だったのに、急に別々にされるとなんだか淋しい。しかも、瞳は一緒に寝るなんて考えてもいなかったというような反応をしていて、拓海はとても複雑な気持ちになった。
「なんだよ、その反応は……俺と一緒に寝るの嫌?」
「嫌じゃないけど……」
もしかしたら拓海と一緒に寝ることに嫌悪感を抱いたりしているのだろうかと不安になって問うてみれば、瞳は少しばかり顔を赤らめながら否定してくれた。
「はは。何照れてるんだよ。布団横に並べていいかって言ってるだけだろ?」
「うん……じゃあ、私の部屋に敷くね」
「俺が持ってくから、案内して?」
瞳の部屋に入ってみれば、家具はほとんど置かれていなくてがらんとしていた。瞳の布団が部屋の中央に敷かれていたから、それを端に寄せてもらい、拓海は自分の分の布団をその横へと敷いたのだった。
夕食を終え、拓海が風呂から上がると、瞳にリビング横の和室に敷かれた布団を見せられた。
「ありがとう。あれ、瞳は? どこで寝てんの?」
これまで、この家に二人で泊まりに来たときには、いつもリビング横の和室に二組の布団が敷かれていて、瞳と二人で寝ていたのだ。だから、拓海は今回もそうするものだと思っていたのだが、和室には一組の布団しか敷かれていなかった。
「私は自分の部屋で寝てるよ」
「あー、自分のベッドがあんのか」
「いや、ベッドはもう処分してるからないよ。自分の部屋に布団敷いてる」
「そうなんだ。ベッドないならそんな狭くないよな? もう一組布団敷けない?」
「え? もう一組?」
「そこの布団も瞳の部屋に敷けない?」
「え、そこの布団って……一緒に寝るの?」
拓海としては二人で一緒の部屋で寝るのが当たり前だと思っていた。いつも一緒だったのに、急に別々にされるとなんだか淋しい。しかも、瞳は一緒に寝るなんて考えてもいなかったというような反応をしていて、拓海はとても複雑な気持ちになった。
「なんだよ、その反応は……俺と一緒に寝るの嫌?」
「嫌じゃないけど……」
もしかしたら拓海と一緒に寝ることに嫌悪感を抱いたりしているのだろうかと不安になって問うてみれば、瞳は少しばかり顔を赤らめながら否定してくれた。
「はは。何照れてるんだよ。布団横に並べていいかって言ってるだけだろ?」
「うん……じゃあ、私の部屋に敷くね」
「俺が持ってくから、案内して?」
瞳の部屋に入ってみれば、家具はほとんど置かれていなくてがらんとしていた。瞳の布団が部屋の中央に敷かれていたから、それを端に寄せてもらい、拓海は自分の分の布団をその横へと敷いたのだった。