女流棋士はクールな御曹司と婚約したい
最近は新薬開発に着手し、医科大学とも提携し研究成果を上げている。

さらには、認可へ向けた臨床データも採っていることなど、忙しさは理解しているつもりだ。

「時間は調整するものだ、問題ない」

翡翠はさらりと笑顔で言った。

「では、お願いします」

桜花は翡翠の好意を無碍にしてはと思った。

翡翠はどうしても時間が取れない時には、正直に話してくれる人だと思って、承諾することにした。

翡翠の顔にようやく笑顔が浮かんだ。
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