君を見つけた。
「えっと、先輩……探しものですか?」
初めて先輩に声をかけた。
「うん。めぐみ、来て」
それと同時に握られたのは手。
ぅ、ずっとかっこいいって思ってた先輩だから。
こんなことされたら…………
「先輩っ、期待して、いいですか?」
期待せずにはいられない。
私の通う高校に伝わる、
──────ジンクスのせいで。
「うん。期待していいよ」
私の期待を裏切らないように。
視線の先の先輩は、
──────そのまま頬に口づけた。