課長のケーキは甘い包囲網

「この間よりは安全です!」

「馬鹿。そんなのはダメに決まってる。まあ、どっちにしろしばらくは料理を教えているし、引越はさせないから別にどうでもいい」

「……は?何言ってんですか。春日課長にも知られましたし、急いで出て行きますから。料理は基礎だけわかれば後はネットを見ながらやってみます」

「だから、それは許さん」

「どうして、課長の許しが必要なの?おかしいです!」

「おかしくない。お前は俺の女になるんだから、当然だ」

 田崎は真っ赤になってこちらを向いている。

「嘘だ」

「どうしてそう思う」

「だって、おかしいもん。私、女子力全然ない……」

「別にそんなことはどうでもいい。俺はお前がいればいいの」
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