課長のケーキは甘い包囲網

「そうですか?そういうときはいい方で考えましょう」

 にっこり笑って彼を見た。

「……ぷっ!あはは。すみれはいいな。いつも前向き元気で。お前といるとポジティブになれるよ」

 嬉しいな。褒められた。

「何、真っ赤になってんだ?可愛い奴だな。よし、今日は週末だし、じっくり可愛がってやろう」

 私を抱き寄せると、頬を撫でてきた。チュッと音を立てて頬にキス。

「またあ?」

「何か文句でもあるのか?今日も料理を教えたぞ。その対価をもらおうか?」

「……そんな言い方ひどいです」

「お前が最初に言ったんだぞ。でも最近対価になっていない。お前も気持ちよさそうにしている。何か別で払ってもらおうか」

「えー?ひどい。最近は私がご飯作ってますよ。値引きして下さい」
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