課長のケーキは甘い包囲網

「そんな……やめて。公表したら色々聞かれてきっと大変な思いをするのは私だけですよ!」

「色々聞かれたら適当に返しておけ。大丈夫だ、春日に頼んでおく」

「絶対嫌です!」

 立ち止まった彼は私を見て言った。

「もうすぐ、俺の誕生日だ。すみれ、プレゼント何がいいと聞いていたよな」

「あ、はい……」

「プレゼントはお前と俺がつきあっていると公表することにしようかな」

 はあ?何言ってんだろ?絶対酔ってる。ちょっと呆れて下から彼の顔をチラリと見た。

「……」

「返事がないのは、了承ということだな?」
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