なぜか、溺愛される1日を繰り返しています。
よりによって、自分の誕生日に!
天国が一変、地獄へと変容していく。

彩の目は徐々につり上がってきて知明は言葉を切った。


「信じられない! 大嫌い!」


彩は叫ぶように言って喫茶店を出た。
知明は慌てて追いかけるけれど、多めのお金を置いて駆け出すということができない。

律儀にレジでお金を払い、お釣りとレシートをもらって外へ出たときにはもう彩の姿はどこにもなかったのだった。
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