なぜか、溺愛される1日を繰り返しています。
チャレンジをしたほうがいいと達也は言ってくれた。
食べ物だけじゃなくて、他にも色々と。

このままダラダラと流された人生を送るんじゃなくて、もっと冒険してもいいのかもしれない。
なによりも、4度目のプロポーズにすごく嫌気が差していたことも事実だった。


「ごめんなさい」


気がつけば由佳は呟くようにそう言っていた。
自分でも信じられなくて目を見開く。

砂浜に膝をついたままの達也も同じように目を見開いた。
まさか断られるとは想定していなかったんだろう。

だけど『ごめんなさい』と発音した瞬間、由佳の中でなにかが弾けた。
なにもかもを投げ出して、逃げてしまいたい。
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