なぜか、溺愛される1日を繰り返しています。
☆☆☆

「私ね、達也の真面目なところが好き」


由佳は砂浜を歩きながらとつとつと語る。


「うん、ありがとう」

「だけどたまにその真面目さが疎ましくも感じられるの」

「え?」

「融通がきかないっていうのかな? そういうところは嫌い」


突然嫌いと言われて達也は戸惑っている。
けれど由佳は話を続けた。


「達也が自分の夢を叶えて今の仕事についていることも、すごいと思う。だけどあまりそういう話をされると、自分に劣等感を覚えるからやめてほしい」

「ご、ごめん」

「それとね……」
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