愛に恋した私たち。
「須貝。」
少し俯いて凪衣はぽつりと呟いた。
その表情は私には少し残念そうに見えた。
次に須貝を見ながらにこっと微笑んだ。
「次から言うもーん!」
須貝の手を払いくるくる回りながら凪衣は言った。
その行動に更に腹を立てたのか須貝は口を開く。
「お前の次なんか当てになんねえよ!てか、なんで屋上なんだよ!絶対行かないって約束だったろ!!」
凪衣はぴたりと動きを止めた。
「おいしい空気を吸いにきたんだよ。それに須貝、落ち着いてよ。」
そう言うと私を手で指した。
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