【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
私の言葉に、子供の様に手を上げて喜んでくれたエルシア。
酒が入っているとはいえ、何だかその素直さが、物凄く私の心に響く。
「あっ、ベッカーだ。お~い」
そこで丁度、彼女はベッカーを見つけて手を振った。
面倒見のいい彼のことだ。宴には参加していなかったが、時間を見繕って羽目を外して飲み過ぎた者がいないか様子を見に来たのだろう。
「なんだエルシア、お前まで酔っぱらっているのか? 殿下にご迷惑はかけておらぬだろうな。よし、この指を見ろ。何本に見える?」
「う~ん……四、五、六本!」
「たわけ。我輩が魔族だとはいえ、指は五本に決まっておるだろ。殿下、こやつやはり酔っぱらっておりますぞ。城内で醜態を見せられても敵わんので連行致します」
「酔ってない! ちょっと間違えただけだもん!」
「酔っぱらいは誰でもそう言うんだ。ではもう一度試してやる。立ち上がってこっちにに真っ直ぐ歩いて来てみろ」
「馬鹿にしないでよ! ……あれ、あれれ」
酒が入っているとはいえ、何だかその素直さが、物凄く私の心に響く。
「あっ、ベッカーだ。お~い」
そこで丁度、彼女はベッカーを見つけて手を振った。
面倒見のいい彼のことだ。宴には参加していなかったが、時間を見繕って羽目を外して飲み過ぎた者がいないか様子を見に来たのだろう。
「なんだエルシア、お前まで酔っぱらっているのか? 殿下にご迷惑はかけておらぬだろうな。よし、この指を見ろ。何本に見える?」
「う~ん……四、五、六本!」
「たわけ。我輩が魔族だとはいえ、指は五本に決まっておるだろ。殿下、こやつやはり酔っぱらっておりますぞ。城内で醜態を見せられても敵わんので連行致します」
「酔ってない! ちょっと間違えただけだもん!」
「酔っぱらいは誰でもそう言うんだ。ではもう一度試してやる。立ち上がってこっちにに真っ直ぐ歩いて来てみろ」
「馬鹿にしないでよ! ……あれ、あれれ」