【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
「ではミーミル様。少しだけお体を見せていただきますね」
「どうぞ」
額の熱は少し熱く、喉も少し腫れているが、そんなにひどい症状ではなさそうだ。服を脱いで見せて貰うと、いくつかぽつぽつと肌にうっすらと赤い点が見受けられる。
「これは?」
「発疹の跡のようだな。最近ミーミル様は定期的に体調が悪化し、そういう時には決まって高い熱と体中に小さな湿疹が出るのだ。いつもしばらくすると症状は治まるのだが原因がよく分からず、我々も手をこまねいている。先日は呼吸困難まで陥ってな……」
「ふうん……」
ミーミル様の様子を心配そうに見つめつつ、ベッカーは隣から症状について聞かせてくれた。
そんな中、私は彼女の肩に小さいが深く残る傷痕を見つけてしまう。何かで貫かれたような古いもので、こんな幼い子供に似つかわしくない痛ましさに目を背けるようにして、服を着せ直した。過去に事故にでも遭ったのだろうか。
「どうぞ」
額の熱は少し熱く、喉も少し腫れているが、そんなにひどい症状ではなさそうだ。服を脱いで見せて貰うと、いくつかぽつぽつと肌にうっすらと赤い点が見受けられる。
「これは?」
「発疹の跡のようだな。最近ミーミル様は定期的に体調が悪化し、そういう時には決まって高い熱と体中に小さな湿疹が出るのだ。いつもしばらくすると症状は治まるのだが原因がよく分からず、我々も手をこまねいている。先日は呼吸困難まで陥ってな……」
「ふうん……」
ミーミル様の様子を心配そうに見つめつつ、ベッカーは隣から症状について聞かせてくれた。
そんな中、私は彼女の肩に小さいが深く残る傷痕を見つけてしまう。何かで貫かれたような古いもので、こんな幼い子供に似つかわしくない痛ましさに目を背けるようにして、服を着せ直した。過去に事故にでも遭ったのだろうか。