【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
14.元大聖女、故郷に思いを馳せる
「そうじゃったか……体に合わない食べ物があったとはな」
「ごめんなさいね、気付いてあげられなくて……ミーミル」
「ううん。ちゃんと何が駄目かわかったから、もう大丈夫!」
陛下が膝の上に座った王女を撫でて、王妃も気遣わし気に目を細めている。
――ここは、王族専用の食堂に併設されたテラス席。
今、私は光栄なことに彼らの朝食の席に招かれている。
ついさっき、王女様の体調悪化の原因を報告したところなのだ。
「ご苦労じゃった、そなたにはまた救われたな、エルシア」
「いえいえ、とんでもありません。こちらに置いていただいている身としては、皆様をお助けするのは当然のことです!」
膝の上で元気にはしゃぐミーミル様に目元を緩ませた陛下に感謝を告げられ、私は慌てて手を振る。
「ごめんなさいね、気付いてあげられなくて……ミーミル」
「ううん。ちゃんと何が駄目かわかったから、もう大丈夫!」
陛下が膝の上に座った王女を撫でて、王妃も気遣わし気に目を細めている。
――ここは、王族専用の食堂に併設されたテラス席。
今、私は光栄なことに彼らの朝食の席に招かれている。
ついさっき、王女様の体調悪化の原因を報告したところなのだ。
「ご苦労じゃった、そなたにはまた救われたな、エルシア」
「いえいえ、とんでもありません。こちらに置いていただいている身としては、皆様をお助けするのは当然のことです!」
膝の上で元気にはしゃぐミーミル様に目元を緩ませた陛下に感謝を告げられ、私は慌てて手を振る。