【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
とんでもない冗談を引っ被せるメイアに言い返す暇もなく私は部屋の扉を開け、早足で離れたところで待つ殿下の元に辿り着く。それにしても、一応敵国の人間である私と殿下が仲良くして誰も何も言わないのが不思議なんだが。
「大変お待たせしました……」
「ううん。君がどんな格好で出てくるのかを想像するのも楽しみだったし、結構悪くない時間だったよ。その服も似合ってる」
殿下は私に近付くと、思い出したようにポケットから、数本の細い金の鎖で出来た腕輪を取り出した。
「これを身に付けておいてくれるかい? じゃないと父上もうるさいから」
「はあ、なんでしょう?」
私がそれを付けると、殿下は小さな手鏡を開いて私の顔の前に掲げる。
すると驚きの変化がそこにはあった。
「ああっ……耳と目が、魔族みたいに!」
「大変お待たせしました……」
「ううん。君がどんな格好で出てくるのかを想像するのも楽しみだったし、結構悪くない時間だったよ。その服も似合ってる」
殿下は私に近付くと、思い出したようにポケットから、数本の細い金の鎖で出来た腕輪を取り出した。
「これを身に付けておいてくれるかい? じゃないと父上もうるさいから」
「はあ、なんでしょう?」
私がそれを付けると、殿下は小さな手鏡を開いて私の顔の前に掲げる。
すると驚きの変化がそこにはあった。
「ああっ……耳と目が、魔族みたいに!」