【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
私だって殿下や、王妃様たちと仲良くしたい。
でもやはり思う所も少しはあるのだ。
もし私がセーウェルト人だということが彼らの立場によくない影響を与えたらと思うと……それは、やっぱり怖い。
しかし、そんな私の心配に異を唱えたのはミーミル様だ。
「エルシアらしくない。セーウェルト人が悪い人ばかりじゃないって教えてくれたのは、エルシアじゃない! 馬鹿なお兄様なんて、せいぜい振り回してやればいいのよ!」
ミーミル様は口を挟んだのをいいことに椅子に座る私の上によじ登ると、私の団子にした髪の毛をぐいぐいと弄り出す。食物の拒否反応から来る症状が治まってから、本当に元気になったものである。
「こらミーミル。あなたも王女なのですから、はしたないことをいつまでもしていてはいけませんよ。いつか然るべき殿方との婚姻を結ばねばならないのですから」
「それよりも先にお兄様じゃない。あの人いっつもどっかに行ったきりだもの、捕まえておいてくれる人が必要だわ。エルシアはどうかしら!」
「ミーミル様っ!? 大人をからかうのはよしてください!」
でもやはり思う所も少しはあるのだ。
もし私がセーウェルト人だということが彼らの立場によくない影響を与えたらと思うと……それは、やっぱり怖い。
しかし、そんな私の心配に異を唱えたのはミーミル様だ。
「エルシアらしくない。セーウェルト人が悪い人ばかりじゃないって教えてくれたのは、エルシアじゃない! 馬鹿なお兄様なんて、せいぜい振り回してやればいいのよ!」
ミーミル様は口を挟んだのをいいことに椅子に座る私の上によじ登ると、私の団子にした髪の毛をぐいぐいと弄り出す。食物の拒否反応から来る症状が治まってから、本当に元気になったものである。
「こらミーミル。あなたも王女なのですから、はしたないことをいつまでもしていてはいけませんよ。いつか然るべき殿方との婚姻を結ばねばならないのですから」
「それよりも先にお兄様じゃない。あの人いっつもどっかに行ったきりだもの、捕まえておいてくれる人が必要だわ。エルシアはどうかしら!」
「ミーミル様っ!? 大人をからかうのはよしてください!」