【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
「お連れ様は別室にてお待ち頂くよう仰せつかっておりますので、こちらに」
一対一で話したいということだろうか。渋々ミーヤとメイヤは案内の方に連れられて消え、私はそのまま室内に入り、奥に居た人物に挨拶をした。
「お初にお目にかかります。私、エルシア・ランダルバートと申します。ローエン氏のご紹介に与り参りました。今後ともよろしくお願いいたします」
「わざわざ御足労済まないね。ここの院長を務めるプリシラ・ヴォードだ。あんたが聖女だってことはローエンの坊やから聞いてる。いや、強引に問い詰めたって方が正しいかね。まあ、よろしく」
初老に差し掛かったくらいの年齢だろうか。だが、きちんとまとめられた白髪には艶があり、背筋もしっかり伸びている。なにより、その鋭い目つきがいかにも遣り手の経営者であることを窺わせる。
プリシラさんは立派な両袖机から立ち上がると、手前側に置かれている応接スペースへと私を招いた。そちらでは秘書らしき人物がお茶の用意を終えており、一礼して扉を出てゆく。
一対一で話したいということだろうか。渋々ミーヤとメイヤは案内の方に連れられて消え、私はそのまま室内に入り、奥に居た人物に挨拶をした。
「お初にお目にかかります。私、エルシア・ランダルバートと申します。ローエン氏のご紹介に与り参りました。今後ともよろしくお願いいたします」
「わざわざ御足労済まないね。ここの院長を務めるプリシラ・ヴォードだ。あんたが聖女だってことはローエンの坊やから聞いてる。いや、強引に問い詰めたって方が正しいかね。まあ、よろしく」
初老に差し掛かったくらいの年齢だろうか。だが、きちんとまとめられた白髪には艶があり、背筋もしっかり伸びている。なにより、その鋭い目つきがいかにも遣り手の経営者であることを窺わせる。
プリシラさんは立派な両袖机から立ち上がると、手前側に置かれている応接スペースへと私を招いた。そちらでは秘書らしき人物がお茶の用意を終えており、一礼して扉を出てゆく。