【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
私は周囲を見渡すうちに、一か所丁度人が潜れるくらいの窪みを見つけて尋ねた。すると殿下は肩を竦めて答える。
「おそらくそれが入り口だって言われている。でも、何をしても開かないんだ。入り口の左右にも小さな窪みがあるだろう? そこに何かをはめ込んだりするんじゃないかって、色々王家に伝わる品とかを合わせてみたけれど、適合するものは見つからなかった」
「なるほど……」
私も窪みをちょっと触らせてもらう。金属よりは、どちらかというと陶器に近いような、つるっとした感触が手の内でした。
「ジュデット国内には、こういう遺跡がいくつかあるけど、他の国には無いみたいなんだよね。一体何のためのものなのか気になりはするけど、技術が進歩して開けられるようになるのを今は待つしかないかな」
「一体何が入っているんでしょうね……」
そのサイズはそれほど大きなものではなく、一般的な家屋の半分くらいしかない。恐らく家という訳ではないのだろう。ならば、何らかの保管庫とか、儀式用の祭壇とかが、一番しっくりくるかもしれない。
「おそらくそれが入り口だって言われている。でも、何をしても開かないんだ。入り口の左右にも小さな窪みがあるだろう? そこに何かをはめ込んだりするんじゃないかって、色々王家に伝わる品とかを合わせてみたけれど、適合するものは見つからなかった」
「なるほど……」
私も窪みをちょっと触らせてもらう。金属よりは、どちらかというと陶器に近いような、つるっとした感触が手の内でした。
「ジュデット国内には、こういう遺跡がいくつかあるけど、他の国には無いみたいなんだよね。一体何のためのものなのか気になりはするけど、技術が進歩して開けられるようになるのを今は待つしかないかな」
「一体何が入っているんでしょうね……」
そのサイズはそれほど大きなものではなく、一般的な家屋の半分くらいしかない。恐らく家という訳ではないのだろう。ならば、何らかの保管庫とか、儀式用の祭壇とかが、一番しっくりくるかもしれない。