【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
「どうしてここがわかったの?」
「門衛に聞いたのですわ。もう、ベッカー医師、エルシア様をお連れになるのなら私どもにもお声掛けを頂きませんと」
心配してくれていたのか、子供っぽく頬を膨らませたメイアに、ベッカーは手の平を上に上げ、軽く応じる。
「すまんすまん、少し込み入った話をしたくてな」
「こちらこそすみません、妹が失礼を。でもさすがベッカー医師、エルシア様も少しばかり元気が戻られたようですね。一体、どんな話を?」
「単なる世間話さ」
照れ隠しか、落ち着いた瞳を弧の形に緩めたメイアから顔を逸らすと、ベッカーは用は済んだというように城への道筋を辿りだす。
「ちょっとベッカー待ってよ、せっかくだからどこかでお茶でもして行きましょうよ」
「断る。我輩の仮眠時間を削って貴重な話をしてやったのだから、機嫌が直ったなら素直に戻ってキリキリ働け!」
「門衛に聞いたのですわ。もう、ベッカー医師、エルシア様をお連れになるのなら私どもにもお声掛けを頂きませんと」
心配してくれていたのか、子供っぽく頬を膨らませたメイアに、ベッカーは手の平を上に上げ、軽く応じる。
「すまんすまん、少し込み入った話をしたくてな」
「こちらこそすみません、妹が失礼を。でもさすがベッカー医師、エルシア様も少しばかり元気が戻られたようですね。一体、どんな話を?」
「単なる世間話さ」
照れ隠しか、落ち着いた瞳を弧の形に緩めたメイアから顔を逸らすと、ベッカーは用は済んだというように城への道筋を辿りだす。
「ちょっとベッカー待ってよ、せっかくだからどこかでお茶でもして行きましょうよ」
「断る。我輩の仮眠時間を削って貴重な話をしてやったのだから、機嫌が直ったなら素直に戻ってキリキリ働け!」