【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
「ならば、このような場で我が国を貶める不用意な発言をしたこと、そして根拠もなしに我々やエルシア嬢を貶める発言をなさったことを謝罪頂けますか? それで我らも一旦矛を収めましょう」
「ぐ、ぐううっ……ぬぐぐぐぐ。わっ、わかった……。貴国や貴方がたに対する無礼な発言をッ、お詫び、しよう! これでよいかッ!」
「結構」
自分の不明で周辺国にセーウェルトの黒い噂をばら撒かれては敵わないと思ったのだろう。ギーツ様は歯ぎしりしつつ、そのまま腰を直角に折ってヤケクソみたいに叫んだ。その性格に反し、作法だけはきっちり身に付いているのがなんだかおかしかった。
それで陛下の怒りもやっと少しだけ和らいだのか、彼はギーツ様に対して丁寧に語りかける。
「ギーツ殿よ、現実を見よ。もはや周辺諸国と魔族との敵対は過去のもの。多くの国が我が国との交易を求め、人の流通も僅かではあるが始まりつつある。それでも貴国が頑なに魔族との敵対関係を続けようとすれば、時代の波に取り残されるのはそなたたちの方かも知れんのだぞ。一体何が、セーウェルトにそこまでさせるというのだ」
それはミーヤとの話にも会った通り、私も常々不思議に思っていた。
「ぐ、ぐううっ……ぬぐぐぐぐ。わっ、わかった……。貴国や貴方がたに対する無礼な発言をッ、お詫び、しよう! これでよいかッ!」
「結構」
自分の不明で周辺国にセーウェルトの黒い噂をばら撒かれては敵わないと思ったのだろう。ギーツ様は歯ぎしりしつつ、そのまま腰を直角に折ってヤケクソみたいに叫んだ。その性格に反し、作法だけはきっちり身に付いているのがなんだかおかしかった。
それで陛下の怒りもやっと少しだけ和らいだのか、彼はギーツ様に対して丁寧に語りかける。
「ギーツ殿よ、現実を見よ。もはや周辺諸国と魔族との敵対は過去のもの。多くの国が我が国との交易を求め、人の流通も僅かではあるが始まりつつある。それでも貴国が頑なに魔族との敵対関係を続けようとすれば、時代の波に取り残されるのはそなたたちの方かも知れんのだぞ。一体何が、セーウェルトにそこまでさせるというのだ」
それはミーヤとの話にも会った通り、私も常々不思議に思っていた。