【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
指揮官は全軍に指令を送った後、巨大な門を開き、我々を通行させて待機させた。
宣言通りかなりの戦力を有した部隊が我々の後方に付き、そして指揮官率いる一部隊が私たち魔族軍の前方に回り込む。
「貴方がたも、後ろに付くのではなかったのか?」
「どうせセーウェルト国内は不慣れなのであろう。最短の道を通してやる。そのトカゲ共がセーウェルトの駿馬の足に着いて来られるか見物だな。全隊、これより出発する……!」
「ふっ、感謝する。でも、前を走るなら注意してくれよ! 我々の騎竜に馬の尻尾をむしられないようにね! ハァッ!」
私は指揮官の後を追おうと大きく掛け声を上げ、騎竜を操り始める。
勝手知ったる国内で、指揮官の部隊はたちまち速度を上げたが、私たちもまた必死に食らいついていった。
◇
その後、道行く先で度々同じようなことが起き、私は聖女の影響力というのを改めて思い知る。多くの民や、その家族が聖女の癒しの力により、再び元の生活に戻ることが出来ていたのだ。
「いくら国王といえど、神に愛されし聖女様をその手に掛けようとは……必ずや神罰が下るに違いない!」
宣言通りかなりの戦力を有した部隊が我々の後方に付き、そして指揮官率いる一部隊が私たち魔族軍の前方に回り込む。
「貴方がたも、後ろに付くのではなかったのか?」
「どうせセーウェルト国内は不慣れなのであろう。最短の道を通してやる。そのトカゲ共がセーウェルトの駿馬の足に着いて来られるか見物だな。全隊、これより出発する……!」
「ふっ、感謝する。でも、前を走るなら注意してくれよ! 我々の騎竜に馬の尻尾をむしられないようにね! ハァッ!」
私は指揮官の後を追おうと大きく掛け声を上げ、騎竜を操り始める。
勝手知ったる国内で、指揮官の部隊はたちまち速度を上げたが、私たちもまた必死に食らいついていった。
◇
その後、道行く先で度々同じようなことが起き、私は聖女の影響力というのを改めて思い知る。多くの民や、その家族が聖女の癒しの力により、再び元の生活に戻ることが出来ていたのだ。
「いくら国王といえど、神に愛されし聖女様をその手に掛けようとは……必ずや神罰が下るに違いない!」