【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
物凄い熱気を宿した歓声が響き、それを確認した指揮官は振り返らず、馬首を巡らした。
「と、いうことだ。貴様らは付いて来るなり勝手にしろ。しかし、決して民は傷つけるなよ」
そうして彼は凱旋するかのように堂々と、部下たちと街の中に足を進めていった。おそらく城門を制圧し、続く我々のために道を広げてくれるつもりなのだ。
「感謝する……!」
その姿にジュデット式の敬礼を送ると、私たちも後ろに続いていく。
(エルシア……私は来たよ。それに、こんなに多くの人たちが君を想って助けようと動いてくれた。だから、もうなにも心配することはない。待っていてくれ)
ここまでくればもう後のことは考えない。
私の瞳はあの銀の髪の聖女を探して、ひたすら街の奥を睨み続けた。
「と、いうことだ。貴様らは付いて来るなり勝手にしろ。しかし、決して民は傷つけるなよ」
そうして彼は凱旋するかのように堂々と、部下たちと街の中に足を進めていった。おそらく城門を制圧し、続く我々のために道を広げてくれるつもりなのだ。
「感謝する……!」
その姿にジュデット式の敬礼を送ると、私たちも後ろに続いていく。
(エルシア……私は来たよ。それに、こんなに多くの人たちが君を想って助けようと動いてくれた。だから、もうなにも心配することはない。待っていてくれ)
ここまでくればもう後のことは考えない。
私の瞳はあの銀の髪の聖女を探して、ひたすら街の奥を睨み続けた。