【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
「ふざけるなよ……! セーウェルトの第一王子であるこの、ギーツ・セーウェルトに弓を引きおって! 私が玉座に返り咲いた暁には、命は無いと思え!」
「ギーツ様、これからどうするんですの!?」
わたしは胸に抱えた聖女の秘術書を取り落とさないようにしながら、苦々しく言い放つギーツ様に尋ねた。すると彼は苛立ちを隠さずに舌打ちする。
「このまま西に進めば、我が父と懇意にしているバルニュイ侯爵の屋敷があるッ! そこへ辿り着き、支援を頼むのだ! レセルの支持基盤はまだそれほど大きくはない! 私が陣頭に立って各地の領主たちに説いて回れば、必ずや同調してくれる者もいるはずだ!」
その言葉を聞いてわたしの顔に笑みが戻る。
そうだ、ギーツ様はなんといってもこの国の第一王子、そして今やわたしは正式な大聖女であるのだ。その二人が揃っていれば、例え一時王都を離れても、必ず奴らから権力を奪い返すことができるはず……。
……ビュン!
「ひぃっ!」
「ギーツ様、これからどうするんですの!?」
わたしは胸に抱えた聖女の秘術書を取り落とさないようにしながら、苦々しく言い放つギーツ様に尋ねた。すると彼は苛立ちを隠さずに舌打ちする。
「このまま西に進めば、我が父と懇意にしているバルニュイ侯爵の屋敷があるッ! そこへ辿り着き、支援を頼むのだ! レセルの支持基盤はまだそれほど大きくはない! 私が陣頭に立って各地の領主たちに説いて回れば、必ずや同調してくれる者もいるはずだ!」
その言葉を聞いてわたしの顔に笑みが戻る。
そうだ、ギーツ様はなんといってもこの国の第一王子、そして今やわたしは正式な大聖女であるのだ。その二人が揃っていれば、例え一時王都を離れても、必ず奴らから権力を奪い返すことができるはず……。
……ビュン!
「ひぃっ!」