【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
「さ、行こうか」
「はい……!」
扉から外に出ると、生命の移り変わりを感じさせるカラフルな落ち葉が、目の前で鮮やかに舞う。
ささやかな音を立て、後ろで扉は締まり、遺跡は元通りに沈黙した。
私は後ろを振り返り、心の中で神様に感謝を告げる。
世の中に多くのものを生み出してくれた彼女のお陰で、私たちはとても大きな可能性を持った世界で今も暮らすことが出来ている。とてもたくさんの、私たちがまだ見ぬ希望が世界には幾多の星々の様にきらめいている。
もう多分、私がここに来ることは二度とないだろう。それが少しだけ寂しく思えた。
「お~い」
殿下が空に向かって手を振り、私は目をぱちぱちと瞬く。
「どうしたんですか?」
「いや、もしかして神様も、私たちの姿をどこかから見ているんじゃないかと思ってね。だから、私たちはちゃんとやれている、幸せに生きているよと伝えられたらと思って」
「そっか……そうですね!」
「はい……!」
扉から外に出ると、生命の移り変わりを感じさせるカラフルな落ち葉が、目の前で鮮やかに舞う。
ささやかな音を立て、後ろで扉は締まり、遺跡は元通りに沈黙した。
私は後ろを振り返り、心の中で神様に感謝を告げる。
世の中に多くのものを生み出してくれた彼女のお陰で、私たちはとても大きな可能性を持った世界で今も暮らすことが出来ている。とてもたくさんの、私たちがまだ見ぬ希望が世界には幾多の星々の様にきらめいている。
もう多分、私がここに来ることは二度とないだろう。それが少しだけ寂しく思えた。
「お~い」
殿下が空に向かって手を振り、私は目をぱちぱちと瞬く。
「どうしたんですか?」
「いや、もしかして神様も、私たちの姿をどこかから見ているんじゃないかと思ってね。だから、私たちはちゃんとやれている、幸せに生きているよと伝えられたらと思って」
「そっか……そうですね!」