【WEB版】追放したくせに戻ってこい? 万能薬を作れる薬師を追い出しておいて、今さら後悔されても困ります! めでたく婚約破棄され、隣国で自由を満喫しているのでお構いなく
「何も未来永劫こちらに留まれなどとは誰も申しませんわ。あなたが居たい分、好きなだけこちらに留まってくださる……それだけでよいのです。エルシア」
「そうだよ。私たちはあなたにこの国に居てほしいだけなんだ。せめてしばらくの間この国であなたを歓待させて欲しい。私たちに、この国のすばらしさを伝える機会を与えてくれませんか、エルシア嬢」
優しい王妃の言葉が私の心をくすぐり、にこやかな殿下の手が肩に置かれた。
ううっ、こうやって外堀って埋められてゆくのね。
これまでと同じように生活の保障もしてくれて、好きな時にいつでも帰っていい。そしてなにより、私自身に居てほしい……そうまで言われて、ここで駄目ですと否定できるほどの理由を私は持っていない。
よって、答えはすぐに決まった。
「わかりました。お世話になります……」
「おお、これはめでたい。ではそなたは今からジュデットの国民じゃ! よし皆の者、今日は宴とする! 大臣よ、急ぎ各所に伝え準備をさせよ……儂も飲むぞ!」
「そうだよ。私たちはあなたにこの国に居てほしいだけなんだ。せめてしばらくの間この国であなたを歓待させて欲しい。私たちに、この国のすばらしさを伝える機会を与えてくれませんか、エルシア嬢」
優しい王妃の言葉が私の心をくすぐり、にこやかな殿下の手が肩に置かれた。
ううっ、こうやって外堀って埋められてゆくのね。
これまでと同じように生活の保障もしてくれて、好きな時にいつでも帰っていい。そしてなにより、私自身に居てほしい……そうまで言われて、ここで駄目ですと否定できるほどの理由を私は持っていない。
よって、答えはすぐに決まった。
「わかりました。お世話になります……」
「おお、これはめでたい。ではそなたは今からジュデットの国民じゃ! よし皆の者、今日は宴とする! 大臣よ、急ぎ各所に伝え準備をさせよ……儂も飲むぞ!」