━小さな世界━

『菜穂が家出…。』
秀明も寂しそうな顔をしながら何か考えてる様子。
『菜穂帰ってくるよね?』

『帰ってくると信じたいねぇ……。』

『信じるしかないかぁ…。』

2人一緒に肩を落とした。
『あっ!つーか真奈美ちゃん。竜也君の店行ったら駄目だよ?』

『えっ?!なんでさ!』

『絶対真奈美ちゃん。お金使っちゃうでしょ?!だから行ったら駄目。それに竜也君との関係は終わってるんだし今の真奈美ちゃんは絶対金づるにされちゃうよ。』

秀明考えすぎたよ。

『金づるなんてありえなーい!!もう一回竜也かどうか確認したいだけなんだけどなぁ…。』


『駄目!今更逢ってどうするの?過去じゃなくて未来をみようよ。』


『竜也との未来を望んじゃ駄目なの?』


『ないない。俺はありえないと思うよ。その未来。』



あ━━━━
秀明に相談した私が馬鹿だったかも。

秀明は私がどれだけ竜也を愛していたかなんて
知らないもんね。



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