魅惑的だよ君は

学校に着いてから入学式が始まるまで私は

「体育館って人多いよね?」
「教室までひとりで行けるかな…」
「歓迎会でダンスサークルが踊るらしいけど」

と、緊張でソワソワしながら
いつも以上に群司に話しかけていた


入学式の後、
先輩たちによる歓迎会が始まり
色々な部活やサークルが次々とステージに現れた

『次はダンスサークルです』
その司会の一声を合図に

\キャーーーーーー‼︎✨/
\○○せんぱーい💕/

会場内は黄色い声援で溢れかえった

ーわぁ…すごい人気だなぁ

他のサークルのステージではなかった歓声に
ダンスサークルが特別人気なんだと理解できた

ーダンスとか見たことないんだよね
全く興味がなかった私だったが……

〜♪〜♪〜♪〜
音楽と共に踊り始めた人たちに心を奪われた
大きな音に合わせて、
二、三十人が一糸乱れず踊っている

「わぁ、カッコいい…」

思わずこぼれた私の言葉に
群司が不思議そうに聞いてきた

「ダンスサークルカッコいい…?」

「うん、ダンスって初めて間近で見たけど
こんなにカッコいいんだ…」

「カッコいいのか……」

何かを考える群司にも気が付かずに
音楽が終わるまで
ダンスサークルのステージに夢中になっていた

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