俺が必ずこの女を殺す
「その、…」

ドキドキする胸を押さえながら、私は付け足した。

「…………………大好き…、なんです」

すると雨はキョトン、として私を驚きが混ざった目で見つめた。

「……ん?え?大好き?」

「はい…、大好きすぎて胸が苦しい、といいますか……」

今この瞬間ですら、苦しくて、苦しくて、顔を歪めながら答える。

「私の記憶の中では、あんなに……、かっこよくて優しい人に出会ったことはありません」

朝も昼も夜も。

学校をサボりがちな柚季は基本的にずっと私のそばにいてくれる。

それはとても嬉しくて好きが溢れそうになる日々だ。

だけど……。

時折分からなくなる。

大好きになりすぎてしまったら一体私はどうすればいいのか、と。

不躾に私の愛を押し付けるのはきっと迷惑になってしまう。

だけど本音は……、前みたいに……

ギューして…、スリスリして……、

もっと……………………、


ひっつきたい……。


隙間がないくらいくっつきたいし、抱きしめてたいー……。

柚季の匂いに包まれたい…っ
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