俺が必ずこの女を殺す
キーホルダーを手に取りこれでいいか、と確認すると隣のやつの方がなんか顔が可愛いからそっち。と細かな指示を出してきた。意外とこだわりがあるらしい。

「分かった。じゃあ俺買ってくるから、そこのベンチで待ってろよ?勝手に動いたらダメだからな?」

「うんっ!」

ちょうどお土産コーナー付近にカラフルなベンチが見えたのでそこに誘導する。何度かチラチラと澪奈の方を振り返りながらレジに向かった。

大人しく座ってくれていて、俺の方をジー、と見てくれていた。

おぉ、なんかめちゃくちゃいい子に見えるな。

それに…こうして遠巻きに見て思うが、今日の澪奈は人目を引く程可愛い。ただでさえ最初にあいつの顔を見た時、人形みたいだ、と感じた。

目鼻立ちが整っていて、それでいて愛想がある。もしあいつが普通に学校に通っていて普通に生活していたら、あいつに言い寄る男なんてきっと山ほどいるだろう。

「はぁ……くそ…、」

そんなことを考えていたら俺の中に独占欲が湧き上がってきて、思考に慌てて蓋をする。

気付かぬ間に俺は……、すっかりあいつに夢中みたいだ。

レジは前の人が大量に購入していた為か、軽く待った。俺の後ろにはすっかり列が出来てしまっている。
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