俺が必ずこの女を殺す
「だからあちこち骨折れてんだって!」

2人がかりで止められ、視線を下げると包帯でぐるぐる巻きになった足が見えた。

こりゃ、足も折れてるっぽいな……。

それから医者が来て、ある程度説明を受けたがティアラの言う通りあちこちめちゃくちゃ骨折れてた……。

まぁあれだけぶっ叩かれたら当然か…。

「澪奈ちゃん。柚季くん起きてよかったねぇ」

「ぅん!」

ベッド脇でそんなやり取りをするのは、澪奈と少し前澪奈が入院していた時担当してくれていたあの看護師だ。なんだっけな…あぁ、確か…染谷さん、だ。

「もうっ、柚季くん!危ない人達と関わっちゃダメよ!」

「…分かってますって」

看護師はそう言って俺の頭を軽く小突いた。

「じゃあまた安静にするのよ」

「はい…」

看護師が病室から出ていった後、ひとしきり騒ぎ終えた雨も「またお見舞いきますねー」と案外あっさり帰っていった。

そういえば…、爆弾はどうなったんだ?

澪奈は…、見た感じ大した怪我は無さそうだけど…、、

でも…

一体なんで助かったんだ?という疑問に取り憑かれる。

すると心を読んだかのようにティアラが得意げに言った。

「あ、爆弾ね。あたしが処理しといてあげたよ!なんてったってあたしの将来の夢は爆弾処理班なんだから!」

「え?」

確かにティアラはちっさい時から爆弾処理班目指してたけど…、、

「え!?いたのか!?お前!あの空間に!」

「ん?あぁ、まぁね」

「はぁ?!どういうことだよ!」

意味が分からず混乱する俺に、あの日のことをティアラが自慢するかのように話した。
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