俺が必ずこの女を殺す
【ティアラside】

優雅な朝。

さぁて。学校にでも行こうかしら。
なんて考えていた時だ。

ーータンッ、タンッ、タンッ…

家の外からアパートから遠ざかる軽やかな足取りが聞こえてきた。

あ!この足音はっ……!!

かわい子(澪奈)ちゃんだわ!!

こんな朝からどこに行くのかしら?

気持ちがパァっ!と綿毛のように軽くなり、さらには体まで綿毛になったようだ。

尾行しちゃおーっと。

ウキウキしながらあたしはパジャマ姿で鍵もかわずして家を飛び出した。

あっ、いたいた!

かわい子ちゃんの後ろ姿が見えて駆け足になる。

もう…っ、西島のバカ野郎は……、こんな朝っぱらからかわい子ちゃん1人でサラリーマンがはびこる朝の町に出しちゃダメじゃない。ほんと何を考えているのかしら……!


数分後。
人気のなさそうな倉庫に吸い込まれるようにして入っていったかわい子ちゃん。

あんなところになんの用事なのかな?

ワクワクしながら電柱の影にコソコソと隠れているとやがて中からゴッツイ男たちが出てきた。

え!?…は!?なんで!?

なんでかわい子ちゃんが入ってった倉庫からあんな男たちが!?
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