俺が必ずこの女を殺す
***

朝日が顔を出していた。

ーーピチュピチュ

小鳥のさえずりが耳に入ってくる。

そう。俺はこの女と1夜を共にした。

最近俺、寝不足だったからなぁ…。

あれから寝しまったのだ。

って!そうじゃなくて!あぁー!!!

一生の不覚!俺の殺害計画が…!

まだ女は俺の親指を固く掴んでいる。

…ったく!コノヤロウ!

俺はこの女とあのハイテンション看護師を呪った。

それにしても…

なんかこの女の手…

ぷにょぷにょだな。

女はみんなこうなのか…?

ーーぷにょぷにょ

なんかウケる。

って!そんな事はいいんだよ、俺!

はぁーー…。

もう、計画が台無しだ。

昼間殺すと厄介なんだよなぁ……。

警備もなんか夜より厳重だし。

なんて、ぷにょぷにょしながらうなだれていた時だった。

ーーギュ…

手にさらに力が伝わってきたので顔を上げると女が目をパッチリと開けて俺を見ていた。

うわ、騒がれたらどうしよ!

看護師的には彼氏、ってなってるけど実際違うし!赤の他人だし!

もういっそこのまま殺すか!?

「目…覚めたのか」
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