佐藤 しおりの幸せ探し〜揺れる恋
キスしながら噛まれているのだ。
「俺の気持ちが変わるのが怖い⁈変わるわけないだろ。しおりの気持ちが向くのを待って、抱くのも我慢している。俺こそ重い男だぞ。好きになるのか怖い⁈不安⁈そんなもの吹き飛ばしてやるから、好きだと認めて俺に堕ちろよ」
言いたいことを言い終えた零士は、また、強引なキスを始める。
今までとは違い、口を舌でこじ開けて強引に舌を絡めて擦り合わせ、余すことなく蹂躙する。
言葉で伝わらないしおりに、愛していると伝える為に…
しおりは、こんなにも自分を愛してくれる男を愛しいと感じ、男のキスを受け入れ、積極的に唇を甘く喰み、舌先を絡ませる。
しおりの蕩けた唇に、優しく唇を擦り合わせる零士が、婀娜っぽく微笑む表情を目にして、心の奥底から湧き出る感情。
すき…零士が好き
「れいじ…やめちゃいや」
上擦った甘い声に、息をのむ。
「…口開けろよ」
そういうなり、また、しおりの唇の中に侵入した舌が、小さな舌と絡め、擦り合わせて、啜る。口内を蹂躙する勢いで、しおりの吐息も奪い、唇深くまでなぞり、官能を高めていく。
「…んっ。はぁ…んーぁ…」
隙間から漏れる甘ったるい声に煽られ、零士は止まらない。
「はっ…やばっ。もう少しだけ…」