佐藤 しおりの幸せ探し〜揺れる恋
恥ずかしくて、上からカーディガンを羽織り前を隠して、寝室のドアから顔だけを出した。
「電気消して」
「消したら見えないよ。少し暗くしてあげるから、出てきてよ」
リモコンで、部屋の明るさを落とした零士は、しおりの元へ歩いていき、ドアに隠れるしおりを引っ張りだす。
黒いレース編みの程よく透けている下着、いわゆるベビードールというものだが、検索して見た以上に、彼女が着ているというだけで扇情的すぎて、その場でシャツを脱ぐ。
「これ、咥えてて」
ポケットから出したパッケージをしおりに咥えさせて、スラックスも慌ただしく脱ぐのだ。
「なんでカーディガンなんて羽織ってるの。脱ごうね」
(なんで、用意周到に、こんなのポケットに入っているの?)と、零士を見上げるのだ。
にこりと笑いごまかす零士は、しおりの肩からカーディガンを脱がして、肩をやらしい手つきで撫でていく。
しおりは、甘い疼きを感じるのだが、パーケッジを咥えていて声を出すこともできないでいた。
「エロくて可愛い…やばい、後ろ、どうなってるの?」
上擦った声でしおりを反転させて、後ろからも見る零士が興奮していることを感じる。
「…ごめんね。抱き潰される覚悟して」